平成12年度 天文講座

第5回 天文講座 平成13年3月10日(土)
  「ニュートリノの質量について」
  中野 逸夫氏(岡山大学 理学部 教授) 

ニュートリノは素粒子の一つで、 物質との相互作用が非常に弱く、 謎の多い素粒子であるが、 その質量の有無が素粒子物理学と宇宙物理学の分野で大きな問題になっている。 現在実験中の「つくばー神岡間長基線ニュートリノ振動実験」を中心に、 ニュートリノの質量の測定のむずかしさと、 素粒子物理学と宇宙物理学の観点からの意義についてお話いただきました。


第4回 天文講座 平成13年2月3日(土)
  「恐竜は人類より賢いか −小惑星を見つけよう−」
  磯部しゅう三氏(日本スペースガード協会 理事長) 

人類は進化を続けている。 しかし、その存在は将来にまで保障されたものであろうか。 エネルギーの無駄遣い、環境破壊を続けており、その将来は不透明である。 6500万年前に小惑星衝突により恐竜は絶滅した。 恐竜は天文学の知識を持たなかったので、 小惑星の衝突にまったく気づかなかったのである。 文明を発達させた人類はその恐竜より賢いのであろうか。


第3回 天文講座 平成12年12月16日(土)
  「突発天体をとらえる!
    -彗星からガンマ線バーストまで-」
   小坂 浩三氏(玉島高等学校) 

宇宙には,いつも同じような明るさで同じ位置に見える天体のほかに, 数十年から数百億年おきに現れる彗星や, 星など何も見えなかったところに突然明るく光り輝く天体など, さまざまなものがあります. このような突発的に起こる天体現象について, わが国で最年少の彗星発見者として知られる小坂先生に, 彗星発見当時のお話から,現在進めているガンマ線バースト天体についてもお話いただきました.


第2回 天文講座 「小惑星の話」
 中村 士 氏(国立天文台) 平成12年10月21日(土)

中村先生が関係している, 日本の小惑星探査計画を中心に, 小惑星とはなにかという基本的な話をわかりやすくお話いただきました.


第1回 天文講座 「地球の形はどんなかたち?」
 鈴木 功氏(岡山大学) 平成12年9月30日(土)

地球の形は古くは緯度測定や重力測定などによって,「地球楕円体」に行きつきました. 最近では地球外からの信号を使う天体測地学,衛星測地学などが発達し, 格段に向上した精度・解像度で測定が行われています. これらの成果は,マントルプルームの議論, あるいは地震発生にも関連するプレート運動の解明など内部運動論へと応用されています. 講座では,その研究について,いろいろ紹介をしていただきました.


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