○浅口市特定公共賃貸住宅条例

平成18年3月21日

条例第164号

(趣旨)

第1条 この条例は、特定優良賃貸住宅の供給の促進に関する法律(平成5年法律第52号。以下「法」という。)に基づく特定公共賃貸住宅の管理について、法及び地方自治法(昭和22年法律第67号)並びにこれらに基づく命令の定めるところによるほか、必要な事項を定めるものとする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 特定公共賃貸住宅 市が法第18条の規定に基づき建設及び管理する賃貸住宅をいう。

(2) 所得 特定優良賃貸住宅の供給の促進に関する法律施行規則(平成5年建設省令第16号。以下「施行規則」という。)第1条第4号に規定する所得をいう。

(入居者の公募方法)

第3条 市長は、特定公共賃貸住宅の入居者を公募するものとする。

2 前項の規定による公募は、市長が定めるところにより、入居の申込みの期間の初日から起算して少なくとも1週間前に、広報紙などの市の報道により広告して行うものとする。

3 前2項の規定による公募は、棟ごとに又は団地ごとに、少なくとも次の各号に掲げる事項を示して行うものとする。

(1) 賃貸住宅が特定公共賃貸住宅であること。

(2) 賃貸住宅の所在地、戸数、規模及び構造

(3) 入居者の資格

(4) 家賃その他賃貸の条件

(5) 入居の申込みの期間及び場所

(6) 申込みに必要な書面の種類

(7) 入居者の選定方法

4 前項第5号の申込みの期間は、少なくとも1週間とするものとする。

(公募の例外)

第4条 市長は、前条第1項の規定にかかわらず、次条第1項第2号に掲げる者については公募を行わず特定公共賃貸住宅に入居させることができる。

(入居者の資格)

第5条 特定公共賃貸住宅に入居することができる者は、次の各号に掲げる条件を具備する者でなければならない。

(1) 所得が、市長の定める基準に該当するものであって、自ら居住するため住宅を必要とするもののうち、現に同居し、又は同居しようとする親族(婚姻の届出をしないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者その他婚姻の予約者を含む。)があるもの

(2) 災害、不良住宅の撤去その他の特別の事情がある場合において特定公共賃貸住宅に入居させることが適当である者として市長が認めるもの(所得が市長の定める基準に該当するものに限る。)

(3) その者又は同居親族が暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成3年法律第77号)第2条第6号に規定する暴力団員(以下「暴力団員」という。)でないこと。

2 市長は、必要があると認めるときは、前項各号以外に入居者の満たすべき要件を別に定めることができる。

(入居の申込み及び決定)

第6条 前条に規定する入居者の資格を有する者で特定公共賃貸住宅に入居しようとする者は、市長の定めるところにより、入居の申込みをしなければならない。

2 市長は、前項の規定により入居の申込みをした者の中から特定公共賃貸住宅の入居者を決定し、その旨を当該入居者として決定した者(以下「入居決定者」という。)に対し通知するものとする。

(入居者の選定)

第7条 入居の申込みを受理した者の数が入居させるべき特定公共賃貸住宅の戸数を超える場合においては、抽選その他公正な方法により入居者を選定するものとする。

(入居者の選定の特例)

第8条 市長は、同居親族が多い者その他特に居住の安定を図る必要がある者で市長が定めるものについては、施行規則第29条の規定に基づき入居者を選定することができる。

(入居補欠者)

第9条 市長は、前2条の規定により入居者を選定する場合において、入居決定者のほかに補欠として入居順位を定めて必要と認める数の入居補欠者を定めることができる。

2 市長は、入居決定者が特定公共賃貸住宅に入居しないときは、前項の入居補欠者のうちから入居順位に従い入居者を決定しなければならない。

(住宅入居の手続)

第10条 入居決定者は、決定のあった日から10日以内に、次の各号に掲げる手続をしなければならない。

(1) 請書を提出すること。

(2) 第16条の規定により敷金を納付すること。

2 入居決定者がやむを得ない事情により入居の手続を前項に定める期間内にすることができないときは、同項の規定にかかわらず、市長が別に指示する期間内に同項に掲げる手続をしなければならない。

3 市長は、入居決定者が第1項又は前項に規定する期間内に第1項各号に掲げる手続をしないときは、入居の決定を取り消すことができる。

4 市長は、入居決定者が第1項又は第2項に掲げる手続をしたときは、当該入居決定者に対して速やかに特定公共賃貸住宅の入居可能日を通知しなければならない。

5 入居決定者は、入居可能日から15日以内に特定公共賃貸住宅に入居しなければならない。ただし、特に市長の承認を受けたときは、この限りでない。

(入居の承継)

第11条 特定公共賃貸住宅の入居者が同居の親族を残して死亡し、又は退去した場合において、当該同居の親族が引き続き当該特定公共賃貸住宅に入居を希望するときは、当該同居の親族は、市長の定めるところにより、入居の承継について市長の承認を得なければならない。

(家賃の決定及び変更)

第12条 特定公共賃貸住宅の家賃月額は、市長が別表第1に掲げる金額とする。

2 市長は、次の各号のいずれかに該当する場合には、家賃を変更することができる。

(1) 物価の変動に伴い家賃を変更する必要があると認めるとき。

(2) 近傍同種の民間賃貸住宅又は特定公共賃貸住宅の家賃に比較して不相当となったと認めるとき。

(3) 特定公共賃貸住宅について改良を施したことに伴い、家賃を変更する必要があると認めるとき。

(家賃の減免又は徴収猶予)

第13条 市長は、次の各号のいずれかに掲げる特別の事情がある場合においては、家賃の減免又は猶予を必要と認める者に対して市長が定める減免基準により当該家賃の減免又は猶予をすることができる。

(1) 入居者(第5条第1項第1号に規定する親族を含む。)の収入が著しく低額であるとき。

(2) 入居者が病気にかかったとき。

(3) 入居者が災害により著しい損害を受けたとき。

(4) 前3号に準ずる特別の事情があるとき。

(家賃の納付)

第14条 家賃は、第10条第4項の入居可能日から特定公共賃貸住宅を明け渡した日(第27条による明渡しの請求のあったときは明渡しの請求のあった日)まで徴収する。

2 家賃は、毎月末(月の途中で明け渡した場合は明け渡した日)までにその月分を納付しなければならない。

3 入居者が新たに特定公共賃貸住宅に入居した場合又は特定公共賃貸住宅を明け渡した場合においてその月の使用期間が1月に満たないときは、その月の家賃は日割計算した額とする。

4 入居者が第26条に規定する手続を経ないで特定公共賃貸住宅を立ち退いたときは、第1項の規定にかかわらず、市長が明渡しの日を認定し、その日までの家賃を徴収する。

(督促)

第15条 家賃を前条第2項の納期限までに納付しない者があるときは、市長は、期限を指定してこれを督促しなければならない。

(敷金)

第16条 市長は、入居者から3箇月分の家賃に相当する金額の敷金を徴収するものとする。

2 市長は、第13条各号に掲げる特別の事情がある場合においては、敷金の減免又は徴収の猶予を必要と認める者に対して市長が定めるところにより当該敷金の減免又は徴収の猶予をすることができる。

3 入居者が賃貸借に基づいて生じた金銭の給付を目的とする債務を履行しないときは、市は敷金をその債務の弁済に充てることができる。この場合において、入居者は市に対し、敷金をもって賃貸借に基づいて生じた金銭の給付を目的とする債務の不履行の弁済に充てることを請求することができない。

4 第1項に規定する敷金は、入居者が立ち退くとき、無利息でこれを還付する。ただし、賃貸借に基づいて生じた金銭の給付を目的とする債務の不履行又は損害賠償金があるときは、当該債務の額の内訳を明示した上で、敷金のうちからこれを控除する。

(修繕の実施及び費用の負担)

第17条 特定公共賃貸住宅の修繕に要する費用は、市長がその修繕に要する費用を入居者が負担するものとして定めるものを除いて市の負担とする。

2 入居者の責めに帰すべき事由によって修繕の必要が生じたときは、前項の規定にかかわらず、入居者は、市長の選択に従い、修繕し、又はその費用を負担しなければならない。

(入居者の費用負担義務)

第18条 次の各号に掲げる費用は、入居者の負担とする。

(1) 電気、ガス、水道及び下水道の使用料

(2) 汚物及びじんかいの処理に要する費用

(3) 給水施設及び汚水処理施設の維持管理に要する費用

(4) 前3号に掲げるもののほか、市長が定める費用

(入居者の保管義務等)

第19条 入居者は、特定公共賃貸住宅の使用について必要な注意を払い、これを正常な状態において維持しなければならない。

2 入居者の責めに帰すべき事由により、特定公共賃貸住宅が滅失又はき損したときは、入居者が原形に復し、又はこれに要する費用を賠償しなければならない。

(迷惑行為等の禁止)

第20条 入居者は、周辺の環境を乱し、又は他に迷惑を及ぼす行為をしてはならない。

(住宅を使用しないときの届出)

第21条 入居者が特定公共賃貸住宅を引き続き15日以上使用しないときは、市長の定めるところにより、届出をしなければならない。

(転貸等の禁止)

第22条 入居者は、特定公共賃貸住宅を他の者に貸し、又はその入居の権利を他の者に譲渡してはならない。

(用途の制限)

第23条 入居者は、居住のみを目的として特定公共賃貸住宅を使用しなければならない。ただし、市長の承認を得たときは、当該特定公共賃貸住宅を居住目的にしつつ、併せて営業目的に使用することができる。

(増築等の制限)

第24条 入居者は、特定公共賃貸住宅を模様替えし、又は増築してはならない。ただし、原状回復又は撤去が容易である場合において、市長の承認を得たときは、この限りでない。

2 市長は、前項の承認を行うに当たり、入居者が当該特定公共賃貸住宅を明け渡すときは、入居者の費用で原状回復又は撤去を行うべきことを条件とするものとする。

3 第1項の承認を得ずに特定公共賃貸住宅を模様替えし、又は増築したときには、入居者は、自己の費用で原状回復又は撤去を行わなければならない。

(同居の承認)

第25条 特定公共賃貸住宅の入居者は、当該入居者の入居の際に同居を認められた親族以外の親族を同居させようとするときは、市長の承認を得なければならない。

(住宅の検査及び原状回復)

第26条 入居者は、特定公共賃貸住宅を明け渡そうとするときは、10日前までに市長に届け出て、市長の指定する者の検査を受けなければならない。

2 入居者は、特定公共賃貸住宅を明け渡す場合は、通常の使用に伴い生じた損耗を除き、当該特定公共賃貸住宅を原状回復しなければならない。

(住宅の明渡請求)

第27条 市長は、入居者が次の各号のいずれかに該当する場合においては、当該入居者に対し、入居の決定を取り消し、特定公共賃貸住宅の明渡しを請求することができる。

(1) 不正の行為によって入居したとき。

(2) 家賃を3箇月以上滞納したとき。

(3) 故意により特定公共賃貸住宅をき損したとき。

(4) 正当な事由によらないで15日以上特定公共賃貸住宅を使用しないとき。

(5) 第19条から第25条までの規定に違反したとき。

(6) 暴力団員であることが判明したとき(同居者が該当する場合を含む。)

2 前項の規定に基づき特定公共賃貸住宅の明渡しの請求を受けた入居者は、速やかに当該特定公共賃貸住宅を明け渡さなければならない。この場合において、入居者は、市長の定めるところにより明渡しの請求を受けた日の翌日から明け渡した日までの家賃相当額の2倍に相当する額の損害賠償金を納付しなければならない。

(住宅監理員及び管理人)

第28条 住宅監理員は、市長が市職員のうちから任命する。

2 住宅監理員は、特定公共賃貸住宅及び共同施設の管理に関する事務をつかさどり、特定公共賃貸住宅及びその環境を良好な状況に維持するよう入居者に必要な指導を与える。

3 市長は、住宅監理員の職務を補助させるため住宅管理人を置くことができる。

4 住宅管理人は、住宅監理員の指揮を受けて、修繕すべき箇所の報告等、入居者との連絡の事務を行う。

5 前各項に規定するもののほか、住宅監理員及び住宅管理人に関し必要な事項は、市長が別に定める。

(立入検査)

第29条 市長は、特定公共賃貸住宅の管理上必要があると認めるときは、住宅監理員若しくは市長の指定した者に特定公共賃貸住宅の検査をさせ、又は入居者に対して適当な指示をさせることができる。

2 前項の検査において、現に使用している特定公共賃貸住宅に立ち入るときは、あらかじめ当該特定公共賃貸住宅の入居者の承認を得なければならない。

3 第1項の規定により検査に当たる者は、その身分を示す証票を携帯し、関係人の請求があったときは、これを提示しなければならない。

(資料の提供の要求)

第30条 市長は、入居決定者若しくは同居親族又は入居者若しくは同居者が暴力団員に該当するかどうかを確認するため、必要があると認めるときは、その必要な限度において、警察署その他関係機関に対して、資料の提供を求めることができる。

(敷地の目的外使用)

第31条 市長は、特定公共賃貸住宅及び共同施設の用に供されている土地の一部を、その用途又は目的を妨げない限度において、その使用を許可することができる。

(浅口市営住宅条例の準用)

第32条 浅口市営住宅条例(平成18年浅口市条例第163号)第55条から第64条までの規定は、特定公共賃貸住宅に準用する。この場合「市営住宅」とあるは「特定公共賃貸住宅」と読み替えるものとする。

(使用料)

第33条 前条において準用する浅口市営住宅条例第60条の駐車場の使用料の月額は、別表第2のとおりとする。

(罰則)

第34条 市長は、入居者が詐欺その他の不正行為により家賃の全部又は一部の徴収を免れたときは、その徴収を免れた金額の5倍に相当する金額(当該5倍に相当する金額が5万円を超えないときは、5万円とする。)以下の過料を科する。

(委任)

第35条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

(施行期日)

1 この条例は、平成18年3月21日から施行する。

(経過措置)

2 この条例の施行の日(以下「施行日」という。)の前日までに、合併前の寄島町特定公共賃貸住宅管理条例(平成6年寄島町条例第4号。以下「合併前の条例」という。)の規定によりなされた処分、手続その他の行為は、この条例の相当規定によりなされたものとみなす。

3 施行日の前日までにした行為に対する罰則の適用については、なお合併前の条例の例による。

(令和2年3月18日条例第13号)

(施行期日)

1 この条例は、令和2年4月1日から施行する。

(経過措置)

2 改正後の浅口市特定公共賃貸住宅条例の規定は、この条例の施行の日(以下「施行日」という。)以後に同条例第2条第1号の特定公共賃貸住宅の入居が決定した者又は入居の承継について市長の承認を得た者について適用し、施行日前に特定公共賃貸住宅の入居が決定した者又は入居の承継について市長の承認を得た者については、なお従前の例による。ただし、施行日前に特定公共賃貸住宅の入居が決定した者又は入居の承継について市長の承認を得た者であって、施行日以後に連帯保証人が改正前の第11条第2項各号のいずれかに該当することとなったものについては、新たに連帯保証人を定め、市長の承認を得ることを要しない。

(令和4年7月7日条例第17号)

この条例は、公布の日から施行する。

別表第1(第12条関係)

名称

位置

月額家賃

夏目住宅

浅口市寄島町7605番地1

45,000円

中新開住宅

浅口市寄島町12155番地130

57,000円

別表第2(第33条関係)

名称

設置場所

駐車場使用料月額

夏目住宅

浅口市寄島町7605番地1

1区画当たり2,000円

中新開住宅

浅口市寄島町12155番地130

1区画当たり2,000円

浅口市特定公共賃貸住宅条例

平成18年3月21日 条例第164号

(令和4年7月7日施行)

体系情報
第10編 設/第5章
沿革情報
平成18年3月21日 条例第164号
令和2年3月18日 条例第13号
令和4年7月7日 条例第17号