○浅口市営住宅条例

平成18年3月21日

条例第163号

目次

第1章 総則(第1条―第2条の2)

第2章 市営住宅の管理(第3条―第41条)

第3章 法第45条第1項に基づく社会福祉事業等への活用(第42条―第48条)

第4章 法第45条第2項に基づく市営住宅の活用(みなし特定公共賃貸住宅)(第49条―第53条)

第5章 駐車場の管理(第54条―第64条)

第6章 補則(第65条―第70条)

附則

第1章 総則

(趣旨)

第1条 市営住宅の設置及び管理については、公営住宅法(昭和26年法律第193号。以下「法」という。)及び地方自治法(昭和22年法律第67号)並びにこれらに基づく命令の定めるもののほか、この条例の定めるところによる。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 市営住宅 市が建設、買取り又は借上げを行い、低額所得者に賃貸し、又は転貸するための住宅及びその附帯施設で、法の規定による国の補助に係るものをいう。

(2) 共同施設 法第2条第9号及び公営住宅法施行規則(昭和26年建設省令第19号。以下「省令」という。)第1条に規定する施設をいう。

(3) 収入 公営住宅法施行令(昭和26年政令第240号。以下「令」という。)第1条第3号に規定する収入をいう。

(4) 市営住宅建替事業 市が施行する法第2条第15号に規定する公営住宅建替事業をいう。

(5) 市営住宅監理員 法第33条の規定により、市長が市の職員のうちから任命する者をいう。

(設置)

第2条の2 市営住宅を設置し、その名称及び位置は、別表第1のとおりとする。

第2章 市営住宅の管理

(入居者の公募の方法)

第3条 市長は、入居者の公募を次の各号に掲げる方法によって行うものとする。

(1) 広報紙などの市の報道

(2) 市庁舎その他市の区域内の適当な場所における掲示

2 前項の公募に当たっては、市長は、市営住宅の供給場所、戸数、規格、家賃、入居者資格、申込方法、選考方法の概略、入居時期その他必要な事項を公示する。

(公募の例外)

第4条 市長は、次の各号に掲げる事由に係る者を公募を行わず、市営住宅に入居させることができる。

(1) 災害による住宅の滅失

(2) 不良住宅の撤去

(3) 公営住宅の借上げに係る契約の終了

(4) 公営住宅建替事業による公営住宅の除却

(5) 都市計画法(昭和43年法律第100号)第59条の規定に基づく都市計画事業、土地区画整理法(昭和29年法律第119号)第3条第4項若しくは第5項の規定に基づく土地区画整理事業、大都市地域における住宅及び住宅地の供給の促進に関する特別措置法(昭和50年法律第67号)に基づく住宅街区整備事業、密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律(平成9年法律第49号)に基づく防災街区整備事業又は都市再開発法(昭和44年法律第38号)に基づく市街地再開発事業の施行に伴う住宅の除却

(6) 土地収用法(昭和26年法律第219号)第20条(第138条第1項において準用する場合を含む。)の規定による事業の認定を受けている事業又は公共用地の取得に関する特別措置法(昭和36年法律第150号)第2条に規定する特定公共事業の執行に伴う住宅の除却

(7) 現に公営住宅に入居している者(以下この号において「既存入居者」という。)の同居者の人数に増減があったこと又は既存入居者又は同居者が加齢、病気等によって日常生活に身体の機能上の制限を受ける者となったことその他既存入居者又は同居者の世帯構成及び心身の状況からみて、市長が入居者を募集しようとしている市営住宅に当該既存入居者が入居することが適切であること。

(8) 公営住宅の入居者が相互に入れ替わることが双方の利益となること。

(入居者の資格)

第5条 市営住宅に入居することができる者は、市内に住所若しくは勤務場所を有する者又はかつて市内に住所を有した経歴がある者で、次の各号の条件を具備するものでなければならない。

(1) 現に同居し、又は同居しようとする親族(婚姻の届出をしないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者その他婚姻の予約者を含む。以下同じ。)があること。

(2) その者の収入が次に掲げる場合に応じ、それぞれ次に掲げる金額を超えないこと。

 次のいずれかに該当する場合 21万4,000円

(ア) 入居者又は同居者に次項第2号ア第3号第4号第6号又は第7号に該当する者がある場合

(イ) 入居者又は同居者に障害者基本法(昭和45年法律第84号)第2条第1号に規定する障害者でその精神障害(知的障害を除く。以下同じ。)の程度が精神保健及び精神障害者福祉に関する法律施行令(昭和25年政令第155号)第6条第3項に規定する1級又は2級に該当する程度であるものがある場合

(ウ) 入居者又は同居者に障害者基本法第2条第1号に規定する障害者でその知的障害の程度が(イ)に規定する精神障害の程度に相当する程度であるものがある場合

(エ) 入居者が60歳以上の者であり、かつ、同居者のいずれもが60歳以上又は18歳未満の者である場合

(オ) 同居者に小学校就学の始期に達するまでの者がある場合

 市営住宅が、法第8条第1項若しくは第3項若しくは激じん災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律(昭和37年法律第150号)第22条第1項の規定による国の補助に係るもの又は法第8条第1項各号のいずれかに該当する場合において、市長が災害により滅失した住宅に居住していた低額所得者に転貸するため借り上げるものである場合 21万4,000円(当該災害発生の日から3年を経過した後は、15万8,000円)

 及びに掲げる場合以外の場合 15万8,000円

(3) 現に住宅に困窮していることが明らかであること。

(4) 国税、地方税を滞納していない者であること。

(5) その者又は同居親族が暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成3年法律第77号)第2条第6号に規定する暴力団員(以下単に「暴力団員」という。)でないこと。

2 前項の規定にかかわらず、市内に住所若しくは勤務場所を有する者又はかつて市内に住所を有した経歴がある者で、次の各号のいずれかに該当するもの(身体上又は精神上著しい障害があるために常時の介護を必要とし、かつ、居宅においてこれを受けることができず、又は受けることが困難であると認められる者を除く。)にあっては前項第2号から第5号まで、被災市街地復興特別措置法(平成7年法律第14号)第21条に規定する被災者等にあっては前項第3号に掲げる条件を具備する者は、市営住宅に入居することができる。

(1) 60歳以上の者

(2) 障害者基本法第2条第1号に規定する障害者でその障害の程度が次に掲げる障害の種類に応じ、それぞれ次に定める程度であるもの

 身体障害 身体障害者福祉法施行規則(昭和25年厚生省令第15号)別表第5号の1級から4級までのいずれかに該当する程度

 精神障害 精神保健及び精神障害者福祉に関する法律施行令第6条第3項に規定する1級から3級までのいずれかに該当する程度

 知的障害 に規定する精神障害の程度に相当する程度

(3) 戦傷病者特別援護法(昭和38年法律第168号)第2条第1項に規定する戦傷病者でその障害の程度が恩給法(大正12年法律第48号)別表第1号表ノ2の特別項症から第6項症まで又は同法別表第1号表ノ3の第1款症に定める程度であるもの

(4) 原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律(平成6年法律第117号)第11条第1項の規定による厚生労働大臣の認定を受けている者

(5) 生活保護法(昭和25年法律第144号)第6条第1項に規定する被保護者又は中国残留邦人等の円滑な帰国の促進並びに永住帰国した中国残留邦人等及び特定配偶者の自立の支援に関する法律(平成6年法律第30号)第14条第1項に規定する支援給付(中国残留邦人等の円滑な帰国の促進並びに永住帰国した中国残留邦人等及び特定配偶者の自立の支援に関する法律の一部を改正する法律(平成19年法律第127号)附則第4条第1項に規定する支援給付を含む。)を受けている者

(6) 海外からの引揚者で本邦に引き揚げた日から起算して5年を経過していないもの

(7) ハンセン病療養所入所者等に対する補償金の支給等に関する法律(平成13年法律第63号)第2条に規定するハンセン病療養所入所者等

(8) 配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律(平成13年法律第31号。以下この号において「配偶者暴力防止等法」という。)第1条第2項に規定する被害者又は配偶者暴力防止等法第28条の2に規定する関係にある相手からの暴力を受けた者で又はのいずれかに該当するもの

 配偶者暴力防止等法第3条第3項第3号(配偶者暴力防止等法第28条の2において準用する場合を含む。)の規定による一時保護又は配偶者暴力防止等法第5条(配偶者暴力防止等法第28条の2において準用する場合を含む。)の規定による保護が終了した日から起算して5年を経過していない者

 配偶者暴力防止等法第10条第1項又は第10条の2(配偶者暴力防止等法第28条の2においてこれらの規定を準用する場合を含む。)の規定により裁判所がした命令の申立てを行った者で当該命令がその効力を生じた日から起算して5年を経過していないもの

3 前項に定めるもののほか、市長は、特に必要があると認めた市営住宅については、入居資格について制限を加えることができる。

(入居者資格の特例)

第6条 公営住宅の借上げに係る契約の終了又は公営住宅の用途の廃止により当該公営住宅の明渡しをしようとする入居者が、当該明渡しに伴い他の市営住宅に入居の申込みをした場合においては、その者は、前条第1項各号に掲げる条件を具備する者とみなす。

2 法第8条第1項若しくは第3項若しくは激甚災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律第22条第1項の規定による国の補助に係る市営住宅又は法第8条第1項各号のいずれかに該当する場合において市長が災害により滅失した住宅に居住していた低額所得者に転貸するため借り上げる市営住宅の入居者は、前条各号に掲げる条件を具備するほか、当該災害発生の日から3年間は、当該災害により住宅を失った者でなければならない。

(入居の申込み及び決定)

第7条 前2条に規定する入居者資格のある者で市営住宅に入居しようとする者は、市長の定めるところにより入居の申込みをしなければならない。

2 市長は、前項の規定により入居の申込みをした者を市営住宅の入居者として決定したときは、その旨を当該入居者として決定した者(以下「入居決定者」という。)に対し通知するものとする。

3 市長は、借上げに係る市営住宅の入居者を決定したときは、当該入居決定者に対し、当該市営住宅の借上げの期間の満了時に当該市営住宅を明け渡さなければならない旨を通知しなければならない。

(入居者の選考)

第8条 入居の申込みをした者の数が入居させるべき市営住宅の戸数を超える場合の入居者の選考は、次の各号のいずれかに該当する者のうちから行う。

(1) 住宅以外の建物若しくは場所に居住し、又は保安上危険若しくは衛生上有害な状態にある住宅に居住している者

(2) 他の世帯と同居して著しく生活上の不便を受けている者又は住宅がないため親族と同居することができない者

(3) 住宅の規模、設備又は間取りと世帯構成との関係から衛生上又は風教上不適当な居住状態にある者

(4) 正当な事由による立ち退きの要求を受け、適当な立ち退き先がないため困窮している者(自己の責めに帰すべき事由に基づく場合を除く。)

(5) 住宅がないために勤務場所から著しく遠隔の地に居住を余儀なくされている者又は収入に比して著しく過大な家賃の支払を余儀なくされている者

(6) 前各号に該当する者のほか、現に住宅に困窮していることが明らかな者

2 市長は、前項各号に規定する者について住宅に困窮する実情を調査し、住宅に困窮する度合いの高い者から入居者を決定する。

3 前項の場合において住宅困窮順位の定め難い者については、公開抽選により入居者を決定する。

4 第2項に規定する住宅困窮度の判定基準は、入居者選考委員会の意見を聴いて定める。

5 市長は、第1項に規定する者のうち、20歳未満の子を扶養している寡婦(寡夫)、引揚者、老人、心身障害者で市長が定める要件を備えている者その他市長が速やかに市営住宅に入居させる必要があると認める者については、前3項の規定にかかわらず、市長が割当てをした市営住宅に優先的に選考して入居させることができる。

(入居補欠者)

第9条 市長は、前条の規定に基づいて入居者を選考する場合において、入居決定者のほかに補欠として入居順位を定めて必要と認める数の入居補欠者を定めることができる。

2 市長は、入居決定者が市営住宅に入居しないときは、前項の入居補欠者のうちから入居順位に従い入居者を決定しなければならない。

3 入居補欠者の権利期間は、1箇年を限度として次の入居公募までの間とする。

(住宅入居の手続)

第10条 市営住宅の入居決定者は、決定のあった日から10日以内に、次の各号に掲げる手続をしなければならない。

(1) 市営住宅賃貸借契約書を提出すること。

(2) 第18条の規定により敷金を納付すること。

2 市営住宅の入居決定者がやむを得ない事情により入居の手続を前項に定める期間内にすることができないときは、同項の規定にかかわらず、市長が別に指示する期間内に同項各号に掲げる手続をしなければならない。

3 市長は、市営住宅の入居決定者が前2項に規定する期間内に第1項の手続をしないときは、市営住宅の入居の決定を取り消すことができる。

4 市長は、市営住宅の入居決定者が第1項又は第2項に規定する手続をしたときは、当該入居決定者に対して、速やかに、市営住宅の入居可能日を通知しなければならない。

5 市営住宅の入居決定者は、前項により通知された入居可能日から7日以内に入居しなければならない。ただし、特に市長の承認を受けたときは、この限りでない。

(同居の承認)

第11条 市営住宅の入居者は、当該市営住宅への入居の際に同居した親族以外の者を同居させようとするときは、省令第11条で定めるところにより市長の承認を得なければならない。

2 市長は、次の各号のいずれかに該当する場合においては、前項の規定による承認をしてはならない。

(1) 当該承認による同居の後における当該入居者に係る収入が第5条第1項第2号に規定する金額を超える場合

(2) 当該入居者が法第32条第1項第1号から第5号までのいずれかに該当する場合

3 市長は、入居者が病気にかかっていることその他特別の事情により当該入居者が入居の際に同居した親族以外の者を同居させることが必要であると認めるときは、前項の規定にかかわらず、第1項の規定による承認をすることができる

(入居の承継)

第12条 市営住宅の入居者が死亡し、又は退去した場合において、その死亡時又は退去時に当該入居者と同居していた者が、引き続き当該市営住宅に居住を希望するときは、省令第12条で定めるところにより、市長の承認を得なければならない。

(家賃の決定)

第13条 市営住宅の毎月の家賃は、毎年度、次条第3項の規定により認定された収入(同条第4項の規定により更正された場合には、その更正後の収入。第28条において同じ。)に基づき、近傍同種の住宅の家賃(第3項の規定により定められたものをいう。以下同じ。)以下で令第2条に規定する方法により算出した額とする。ただし、入居者からの収入の申告がない場合において、第35条第1項の規定による請求を行ったにもかかわらず、市営住宅の入居者がその請求に応じないときは、当該市営住宅の家賃は、近傍同種の住宅の家賃とする。

2 令第2条第1項第4号に規定する事業主体の定める数値は、市長が別に定めるものとする。

3 第1項の近傍同種の住宅の家賃は、毎年度、令第3条に規定する方法により算出した額とする。

4 市長は、市営住宅の入居者(介護保険法(平成9年法律第123号)第5条の2第1項に規定する認知症である者、知的障害者福祉法(昭和35年法律第37号)にいう知的障害者その他の省令第8条で定める者に該当する者に限る。)第1項に規定する収入の申告をすること及び法第34条の規定による報告の請求に応じることが困難な事情にあると認めるときは、同項の規定にかかわらず、当該入居者の市営住宅の毎月の家賃を、毎年度、令第2条で定めるところにより、法第34条の規定による書類の閲覧の請求その他の省令第9条で定める方法により把握した当該入居者の収入及び当該市営住宅の立地条件、規模、建設時からの経過年数その他の事項に応じ、かつ、近傍同種の住宅の家賃以下で定めることができる。

(収入の申告等)

第14条 入居者は、毎年度、市長に対し、収入を申告しなければならない。

2 前項に規定する収入の申告は、省令第7条に規定する方法によるものとする。

3 市長は、第1項の規定による収入の申告又は法第34条の規定による書類の閲覧の請求その他の省令第9条で定める方法により把握した入居者の収入に基づき、収入の額を認定し、当該額を入居者に通知するものとする。

4 入居者は、前項の認定に対し、市長の定めるところにより意見を述べることができる。この場合において、市長は、意見の内容を審査し、当該意見に理由があると認めるときは、当該認定を更正するものとする。

(家賃の減免又は徴収猶予)

第15条 市長は、次の各号に掲げる特別の事情がある場合においては、家賃の減免又は徴収の猶予を必要と認める者に対して、市長が定めるところにより、当該家賃の減免又は徴収の猶予をすることができる。

(1) 入居者又は同居者の収入が著しく低額であるとき。

(2) 入居者又は同居者が病気にかかったとき。

(3) 入居者又は同居者が災害により著しい損害を受けたとき。

(4) 前3号に準ずる特別の事情があるとき。

(家賃の納付)

第16条 市長は、入居者から第10条第4項の入居可能日から当該入居者が市営住宅を明け渡した日(第31条第1項又は第36条第1項の規定による明渡しの期限として指定した日の前日又は明け渡した日のいずれか早い日、第41条第1項による明渡しの請求のあったときは明渡しの請求のあった日)までの間、家賃を徴収する。

2 入居者は、毎月末(月の途中で明け渡した場合は、明け渡した日)までに、その月分の家賃を納付しなければならない。

3 入居者が新たに市営住宅に入居した場合又は市営住宅を明け渡した場合において、その月の使用期間が1月に満たないときは、その月の家賃の月額は、当該使用期間の日数に応じて日割計算により算定する。

4 入居者が第40条に規定する手続を経ないで市営住宅を立ち退いたときは、第1項の規定にかかわらず、市長が明渡しの日を認定し、その日までの家賃を徴収する。

(家賃の督促)

第17条 家賃を前条第2項の納期限までに納付しない者があるときは、市長は、期限を指定してこれを督促するものとする。

(敷金)

第18条 市長は、入居者から入居時における3月分の家賃に相当する額の敷金を徴収する。

2 市長は、第15条各号のいずれかに掲げる特別の事情がある場合においては、敷金の減免又は徴収の猶予を必要と認める者に対して、市長が定めるところにより、当該敷金の減免又は徴収の猶予をすることができる。

3 入居者が賃貸借に基づいて生じた金銭の給付を目的とする債務を履行しないときは、市は敷金をその債務の弁済に充てることができる。この場合において、入居者は市に対し、敷金をもって賃貸借に基づいて生じた金銭の給付を目的とする債務の不履行の弁済に充てることを請求することができない。

4 第1項に規定する敷金は、入居者が住宅を明け渡すときに、これを還付する。ただし、賃貸借に基づいて生じた金銭の給付を目的とする債務の不履行又は損害賠償金があるときは、敷金のうちからこれを控除した額を還付する。

5 敷金には、利子を付けない。

(敷金の運用等)

第19条 市長は、敷金を国債又は地方債の取得、金融機関への預金その他最も確実かつ有利な方法で運用しなければならない。

2 前項の規定により運用して得た利益金は、共同施設の整備に要する費用に充てる等入居者の共同の利便のために使用するものとする。

(修繕費用の負担)

第20条 市営住宅及び共同施設の修繕に要する費用は、市長がその修繕に要する費用を入居者が負担するものとして定めるものを除いて、市の負担とする。

2 市長は、前項の規定にかかわらず、借上げ市営住宅の修繕費用に関しては、別に定めるものとする。

3 入居者の責めに帰すべき事由によって市営住宅及び共同施設の修繕の必要が生じたときは、第1項の規定にかかわらず、入居者は、市長の選択に従い、修繕し、又はその費用を負担しなければならない。

(入居者の費用負担義務)

第21条 次の各号に掲げる費用は、入居者の負担とする。

(1) 電気、ガス、水道及び下水道の使用料

(2) 汚物及びじんかいの処理に要する費用

(3) 共同施設及び汚水処理施設の使用又は維持、運営に要する費用

(4) 前条第1項において市が負担することとされているもの以外の市営住宅及び共同施設の修繕に要する費用

(入居者の保管義務等)

第22条 入居者は、市営住宅又は共同施設の使用について必要な注意を払い、これらを正常な状態において維持しなければならない。

2 入居者の責めに帰すべき事由により、市営住宅又は共同施設が滅失し、又はき損したときは、入居者が原形に復し、又はこれに要する費用を賠償しなければならない。

(迷惑行為等の禁止)

第23条 入居者は、周辺の環境を乱し、又は他に迷惑を及ぼす行為をしてはならない。

(住宅を使用しないときの届出)

第24条 入居者が市営住宅を引き続き15日以上使用しないときは、市長の定めるところにより、届出をしなければならない。

(転貸等の禁止)

第25条 入居者は、市営住宅を他の者に貸し、又はその入居の権利を他の者に譲渡してはならない。

(用途の制限)

第26条 入居者は、市営住宅を住宅以外の用途に使用してはならない。ただし、市長の承認を得たときは、当該市営住宅の一部を住宅以外の用途に併用することができる。

(増築等の制限)

第27条 入居者は、市営住宅を模様替えし、又は増築してはならない。ただし、原状回復又は撤去が容易である場合において、市長の承認を得たときは、この限りでない。

2 市長は、前項の承認を行うに当たり、入居者が当該市営住宅を明け渡すときは、入居者の費用で原状回復又は撤去を行うことを条件とするものとする。

3 第1項の承認を得ずに市営住宅を模様替えし、又は増築したときは、入居者は、自己の費用で原状回復又は撤去を行わなければならない。

(収入超過者等に関する認定)

第28条 市長は、毎年度、第14条第3項の規定により認定した入居者の収入の額が第5条第1項第2号の金額又は令第10条の基準により定めた金額を超え、かつ、当該入居者が市営住宅に引き続き3年以上入居しているときは、当該入居者を収入超過者として認定し、その旨を通知する。

2 市長は、第14条第3項の規定により認定した入居者の収入の額が最近2年間引き続き令第9条に規定する金額を超え、かつ、当該入居者が市営住宅に引き続き5年以上入居している場合にあっては、当該入居者を高額所得者として認定し、その旨を通知する。

3 入居者は、前2項の認定に対し、市長の定めるところにより意見を述べることができる。この場合において、市長は、意見の内容を審査し、必要があれば当該認定を更正する。

(明渡し努力義務)

第29条 前条第1項に規定する収入超過者は、市営住宅を明け渡すように努めなければならない。

(収入超過者に対する家賃)

第30条 第28条第1項の規定により収入超過者と認定された入居者は、第13条第1項及び第4項の規定にかかわらず、当該認定に係る期間(当該入居者が期間中に市営住宅を明け渡した場合にあっては、当該認定の効力が生ずる日から当該明渡しの日までの間)、毎月、次項に規定する方法により算出した額を家賃として支払わなければならない。

2 市長は、前項に定める家賃を算出しようとするときは、収入超過者の収入を勘案し、近傍同種の住宅の家賃以下で、令第8条第2項又は第3項に規定する方法によらなければならない。

3 第15条から第17条までの規定は、第1項の家賃について準用する。

(高額所得者に対する明渡請求)

第31条 市長は、第28条第2項に定める高額所得者に対し、期限を定めて、当該市営住宅の明渡しを請求することができる。

2 前項の期限は、同項の規定による請求をする日の翌日から起算して6月を経過した日以後の日でなければならない。

3 第1項の規定による請求を受けた者は、同項の期限が到来したときは、速やかに当該市営住宅を明け渡さなければならない。

4 市長は、第1項の規定による請求を受けた者が次の各号のいずれかに掲げる特別の事情がある場合においては、その申出により、明渡しの期限を延長することができる。

(1) 入居者又は同居者が病気にかかっているとき。

(2) 入居者又は同居者が災害により著しい損害を受けたとき。

(3) 入居者又は同居者が近い将来において定年退職する等の理由により、収入が著しく減少することが予想されるとき。

(4) 前3号に準ずる特別の事情があるとき。

(高額所得者に対する家賃等)

第32条 第28条第2項の規定により高額所得者と認定された入居者は、第13条第1項及び第4項並びに第30条第1項の規定にかかわらず、当該認定に係る期間(当該入居者が期間中に市営住宅を明け渡した場合にあっては、当該認定の効力が生ずる日から当該明渡しの日までの間)、毎月、近傍同種の住宅の家賃を支払わなければならない。

2 前条第1項の規定による請求を受けた高額所得者が同項の期限が到来しても市営住宅を明け渡さない場合には、市長は、同項の期限が到来した日の翌日から当該市営住宅の明渡しを行う日までの期間について、近傍同種の住宅の家賃の額の2倍に相当する額の金銭を徴収することができる。

3 第15条の規定は第1項の家賃及び前項の金銭に、第16条及び第17条の規定は第1項の家賃にそれぞれ準用する。

(住宅のあっせん等)

第33条 市長は、第28条第1項に規定する収入超過者に対して当該収入超過者から申出があった場合その他必要があると認める場合においては、他の適当な住宅のあっせん等を行うよう努めるものとする。この場合において、市営住宅の入居者が公共賃貸住宅等公的資金による住宅への入居を希望したときは、その入居を容易にするように特別の配慮をしなければならない。

(期間通算)

第34条 市長が第6条第1項の規定による申込みをした者を他の市営住宅に入居させた場合における第28条から前条までの規定の適用については、その者が公営住宅の借上げに係る契約の終了又は法第44条第3項の規定による公営住宅の用途の廃止により明渡しをすべき公営住宅に入居していた期間は、その者が明渡し後に入居した当該他の市営住宅に入居している期間に通算する。

2 市長が第37条の規定による申出をした者を市営住宅建替事業により新たに整備された市営住宅に入居させた場合における第28条から前条までの規定の適用については、その者が当該市営住宅建替事業により除却すべき公営住宅に入居していた期間は、その者が当該新たに整備された市営住宅に入居している期間に通算する。

(収入状況の報告の請求等)

第35条 市長は、第13条第1項若しくは第4項第30条第1項若しくは第32条第1項の規定による家賃の決定、第15条(第30条第3項又は第32条第3項において準用する場合を含む。)の規定による家賃若しくは金銭の減免若しくは徴収の猶予、第18条第2項の規定による敷金の減免若しくは徴収の猶予、第31条第1項の規定による明渡しの請求、第33条の規定によるあっせん等又は第37条の規定による市営住宅への入居の措置に関し必要があると認めるときは、入居者の収入の状況について、当該入居者若しくはその雇主、その取引先その他の関係人に報告を求め、又は官公署に必要な書類を閲覧させ、若しくはその内容を記録させることを求めることができる。

2 市長は、前項に規定する権限を、市の職員を指定して行わせることができる。

3 市長又は前項の職員は、前2項の規定によりその職務上知り得た情報をみだりに他人に知らせ、又は不当な目的に使用してはならない。

(建替事業による明渡請求等)

第36条 市長は、市営住宅建替事業の施行に伴い、必要があると認めるときは、法第38条第1項の規定に基づき、除却しようとする市営住宅の入居者に対し期限を定めて、その明渡しを請求することができるものとする。

2 前項の規定による請求を受けた者は、同項の期限が到来したときは、速やかに、当該市営住宅を明け渡さなければならない。

3 第32条第2項の規定は、前項の場合について準用する。この場合において、第32条第2項中「前条第1項」とあるのは「第36条第1項」と、「高額所得者」とあるのは「入居者」と読み替えるものとする。

(新たに整備される市営住宅への入居)

第37条 市営住宅建替事業の施行により除却すべき公営住宅の除却前の最終の入居者が、法第40条第1項の規定により、当該建替事業により新たに整備される市営住宅に入居を希望するときは、市長の定めるところにより、入居の申出をしなければならない。この場合においては、その者については、第5条及び第6条第2項の規定は、適用しない。

(公営住宅建替事業に係る家賃の特例)

第38条 市長は、前条の申出により公営住宅の入居者を新たに整備された市営住宅に入居させる場合において、新たに入居する市営住宅の家賃が従前の公営住宅の最終の家賃を超えることとなり、当該入居者の居住の安定を図るため必要があると認めるときは、第13条第1項第30条第1項又は第32条第1項の規定にかかわらず、令第11条で定めるところにより、当該入居者の家賃を減額するものとする。

(公営住宅の用途の廃止による他の市営住宅への入居の際の家賃の特例)

第39条 市長は、法第44条第3項の規定による公営住宅の用途の廃止による公営住宅の除却に伴い当該公営住宅の入居者を他の市営住宅に入居させる場合において、新たに入居する市営住宅の家賃が従前の公営住宅の最終の家賃を超えることとなり、当該入居者の居住の安定を図るため必要があると認めるときは、第13条第1項若しくは第4項第30条第1項又は第32条第1項の規定にかかわらず、令第12条で定めるところにより当該入居者の家賃を減額するものとする。

(住宅の検査)

第40条 入居者は、市営住宅を明け渡そうとするときは、10日前までに市長に届け出て、市営住宅監理員又は市長の指定する者の検査を受けなければならない。

2 入居者は、第27条第1項ただし書の規定により市営住宅を模様替えし、又は増築したときは、前項の検査のときまでに、入居者の費用で原状回復又は撤去を行わなければならない。

(住宅の明渡請求)

第41条 市長は、入居者が次の各号のいずれかに該当する場合は、当該入居者に対し、当該市営住宅の明渡しを請求することができる。

(1) 不正の行為により入居したとき。

(2) 家賃を3月以上滞納したとき。

(3) 当該市営住宅又は共同施設を故意にき損したとき。

(4) 正当な事由によらないで15日以上市営住宅を使用しないとき。

(5) 第11条第1項第12条及び第22条から第27条までの規定に違反したとき。

(6) 市営住宅の借上げの期間が満了するとき。

(7) 暴力団員であることが判明したとき(同居者が該当する場合を含む。)

2 前項の規定により市営住宅の明渡しの請求を受けた入居者は、速やかに当該市営住宅を明け渡さなければならない。

3 市長は、第1項第1号の規定に該当することにより同項の請求を行ったときは、当該請求を受けた者に対して、入居した日から請求の日までの期間については、近傍同種の住宅の家賃の額とそれまでに支払を受けた家賃の額との差額に法定利率による支払期後の利息を付した額の金銭を、請求の日の翌日から当該市営住宅の明渡しを行う日までの期間について、毎月、近傍同種の住宅の家賃の額の2倍に相当する額の金銭を徴収することができる。

4 市長は、第1項第2号から第5号までの規定に該当することにより同項の請求を行ったときは、当該請求を受けた者に対し、請求の日の翌日から当該市営住宅の明渡しを行う日までの期間について、毎月、近傍同種の住宅の家賃の額の2倍に相当する額の金銭を徴収することができる。

5 市長は、市営住宅が第1項第6号の規定に該当することにより同項の請求を行う場合には、当該請求を行う日の6月前までに、当該入居者にその旨を通知しなければならない。

6 市長は、市営住宅の借上げに係る契約が終了する場合には、当該市営住宅の賃貸人に代わって、入居者に借地借家法(平成3年法律第90号)第34条第1項の通知をすることができる。

第3章 法第45条第1項に基づく社会福祉事業等への活用

(使用許可)

第42条 市長は、社会福祉法人その他公営住宅法第45条第1項の事業等を定める省令(平成8年厚生省・建設省令第1号)に規定する者(以下「社会福祉法人等」という。)が市営住宅を使用して同省令に規定する事業(以下「社会福祉事業等」という。)を行うことが必要であると認める場合においては、当該社会福祉法人等に対して、市営住宅の適正かつ合理的な管理に著しい支障のない範囲内で、市営住宅の使用を許可することができる。

2 市長は、前項の許可に条件を付すことができる。

(使用手続)

第43条 社会福祉法人等は、前条の規定により市営住宅を使用しようとするときは、市長の定めるところにより、市営住宅の使用目的、使用期間その他当該市営住宅の使用に係る事項を記載した書面を提出して、市長の許可を申請しなければならない。

2 市長は、社会福祉法人等から前項の申請があった場合には、当該申請に対する処分を決定し、当該社会福祉法人等に対して、当該申請を許可する場合にあっては許可する旨とともに市営住宅の使用開始可能日を、許可しない場合にあっては許可しない旨とともにその理由を通知する。

3 社会福祉法人等は、前項の規定により、市営住宅の使用を許可する旨の通知を受けたときは、市長の定める日までに市営住宅の使用を開始しなければならない。

(使用料)

第44条 社会福祉法人等は、近傍同種の住宅の家賃以下で市長が定める額の使用料を支払わなければならない。

2 社会福祉法人等が社会福祉事業等において市営住宅を現に使用する者から徴収することとなる家賃相当額の合計は、前項の規定による市長が定める額を超えてはならない。

(準用)

第45条 社会福祉法人等による市営住宅の使用に当たっては、第16条から第27条まで、第36条第40条及び第67条の規定を準用する。この場合において、これらの規定中「家賃」とあるのは「使用料」と、「入居者」とあるのは「社会福祉法人等」と、第16条中「第10条第5項」とあるのは「第43条第2項」と、「入居可能日」とあるのは「使用開始可能日」と、「第31条第1項又は第36条第1項」とあるのは「第36条第1項」と、「第41条第1項」とあるのは「第48条」と、第18条第1項中「入居時」とあるのは「使用開始時」と読み替えるものとする。

(報告の請求)

第46条 市長は、市営住宅の適正かつ合理的な管理を行うために必要があると認めるときは、当該市営住宅を使用している社会福祉法人等に対し、当該市営住宅の使用状況を報告させることができる。

(申請内容の変更)

第47条 市営住宅を使用している社会福祉法人等は、第43条第1項の規定による申請の内容に変更が生じる場合には、事前に市長に報告しなければならない。

(使用許可の取消し)

第48条 市長は、次の各号のいずれかに該当する場合において、市営住宅の使用許可を取り消すことができる。

(1) 社会福祉法人等が使用許可の条件に違反したとき。

(2) 市営住宅の適正かつ合理的な管理に支障があると認めるとき。

第4章 法第45条第2項に基づく市営住宅の活用(みなし特定公共賃貸住宅)

(使用許可)

第49条 市長は、その区域内に特定優良賃貸住宅の供給の促進に関する法律(平成5年法律第52号)第6条に規定する特定優良賃貸住宅その他の同法第3条第4号イ又はロに掲げる者の居住の用に供する賃貸住宅の不足その他の特別の事由により市営住宅を同号イ又はロに掲げる者に使用させることが必要であると認める場合は、市営住宅の適正かつ合理的な管理に著しい支障のない範囲内で、当該市営住宅をこれらの者に使用させることができる。

(特定優良賃貸住宅制度に基づく管理)

第50条 市長は、市営住宅を前条の規定に基づいて使用させる場合にあっては、当該市営住宅を特定優良賃貸住宅の供給の促進に関する法律施行規則(平成5年建設省令第16号。次条において「特定優良賃貸住宅法施行規則」という。)で定める基準に従って管理する。

(入居者資格)

第51条 第49条の規定により市営住宅を使用することができる者は、第5条及び第6条第2項の規定にかかわらず、次の各号の条件を具備するものでなければならない。

(1) 次の又はのいずれかに該当すること。

 所得が中位にある者でその所得が特定優良賃貸住宅法施行規則第6条に定める基準に該当するものであって、自ら居住するため住宅を必要とするもののうち、現に同居し、又は同居しようとする親族があること。

 特定優良賃貸住宅法施行規則第7条各号のいずれかに定めること。

(2) 市内に住所若しくは勤務場所を有すること、又はかつて市内に住所を有した経歴があること。

(3) 国税、地方税を滞納していない者であること。

(4) その者又は同居親族が、暴力団員でないこと。

(家賃)

第52条 第49条の規定による使用に供される市営住宅の毎月の家賃は、第13条第1項若しくは第4項第30条第1項又は第32条第1項の規定にかかわらず、当該市営住宅の入居者の収入を勘案し、かつ、近傍同種の住宅の家賃以下で市長が定める。

2 前項の入居者の収入については第14条の規定を準用する。この場合において、同条第3項中「第1項」とあるのは「第52条第1項」と読み替えるものとする。

3 第1項の近傍同種の住宅の家賃については、第13条第3項の規定を準用する。この場合において、「第1項」とあるのは「第52条第1項」と読み替えるものとする。

(準用)

第53条 第49条の規定による市営住宅の使用については、第50条から前条までに定めるもののほか、第3条第4条第7条から第12条まで、第15条から第27条まで、第35条から第41条まで及び第66条の規定を準用する。この場合において、第7条第1項中「前2条」とあるのは「第51条」と、第16条第1項中「第31条第1項又は第36条第1項」とあるのは「第36条第1項」と、第35条第1項中「第13条第1項若しくは第4項、第30条第1項若しくは第32条第1項の規定による家賃の決定、第15条(第30条第3項又は第32条第3項において準用する場合を含む。)の規定による家賃若しくは金銭の減免若しくは徴収の猶予、第18条第2項の規定による敷金の減免若しくは徴収の猶予、第31条第1項の規定による明渡しの請求、第33条の規定によるあっせん等又は第37条の規定による市営住宅への入居の措置」とあるのは「第52条の規定による家賃の決定」と読み替えるものとする。

第5章 駐車場の管理

第54条 市営住宅の共同施設として整備された駐車場(以下この章において「駐車場」という。)の管理は、この章に定めるところにより、行うことができる。

(使用許可)

第55条 駐車場を使用しようとする者は、市長の許可を得なければならない。

(使用者の資格)

第56条 駐車場を使用する者は、次の各号に掲げる条件を具備する者でなければならない。

(1) 市営住宅の入居者(第49条の規定により市営住宅を使用する者を含む。)又は同居者であること。

(2) 自ら使用するため駐車場を必要としていること。

(3) 駐車場の使用料を支払うことができること。

(4) 第41条第1項第1号から第5号まで及び第7号のいずれの場合にも該当しないこと。

2 前項の規定にかかわらず、第42条の規定により、市営住宅を使用する社会福祉法人等であって次の各号の条件を具備するものは、駐車場の使用者の資格を有するものとする。

(1) 当該駐車場を必要としていること。

(2) 駐車場の使用料を支払うことができること。

(使用の申込み)

第57条 前条に規定する条件を具備する者で駐車場を使用することを希望する者は、市長の定めるところにより、駐車場の使用の申込みをしなければならない。

2 市長は、前項の規定により使用の申込みをした者を駐車場の使用者として決定したときは、その旨を当該使用者として決定した者(以下「使用決定者」という。)に対し通知するものとする。

(使用者の決定)

第58条 市長は、前条第1項の規定による申込みをした者の数が、使用させるべき駐車場の設置台数を超える場合においては、市長の定めるところにより、公正な方法で選考して、当該駐車場の使用者を決定しなければならない。ただし、入居者又は同居者が身体障害者である場合その他特別な事由がある場合で、市長が駐車場の使用が必要であると認めるときは、市長は、特定の者に当該駐車場を使用させることができる。

(使用の開始)

第59条 市長は、駐車場の使用決定者に対して、速やかに、駐車場の使用開始可能日を通知しなければならない。

2 駐車場の使用決定者は、前項の規定により通知された使用開始可能日から15日以内に駐車場の使用を開始しなければならない。ただし、市長の承認を得たときは、この限りでない。

(使用料)

第60条 市長は、別表第2に定める駐車場使用料を徴収することができる。

2 市長は、前項の規定にかかわらず特別の事情がある場合において必要があると認めるときは、使用料の減免又は徴収の猶予をすることができる。

(使用料の変更)

第61条 市長は、次の各号のいずれかに該当する場合においては、駐車場の使用料を変更することができる。

(1) 物価の変動に伴い、使用料を変更する必要があると認めるとき。

(2) 駐車場相互の間における使用料の均衡上必要があると認めるとき。

(3) 駐車場について改良を施したとき。

(保証金)

第62条 市長は、駐車場の使用決定者から3月分の使用料に相当する金額の範囲内において保証金を徴収することができる。

2 市長は、前項の規定にかかわらず特別の事情がある場合において必要があると認めるときは、保証金の減免又は徴収の猶予をすることができる。

3 第18条第4項及び第5項並びに第19条の規定は、第1項に規定する保証金について準用する。この場合において、「敷金」とあるのは「保証金」と読み替え、第18条第4項中「入居者」とあるのは「使用者」と、「住宅」とあるのは「駐車場」と、「家賃」とあるのは「使用料」と読み替えるものとする。

(使用許可の取消し)

第63条 市長は、駐車場の使用者が次の各号のいずれかに該当する場合において、駐車場の使用許可を取り消し、又はその明渡しを請求することができる。

(1) 不正の行為により使用許可を受けたとき。

(2) 使用料を3月以上滞納したとき。

(3) 駐車場又はその附帯する設備を故意にき損したとき。

(4) 正当な事由によらないで15日以上駐車場を使用しないとき。

(5) 第56条に規定する使用者資格を失ったとき。

(6) 前各号に掲げるもののほか、駐車場の管理上必要があると認めるとき。

2 第41条第2項から第5項までの規定は、前項の場合について準用する。この場合において、同条中「市営住宅」とあり、「住宅」とあるのは「駐車場」と、「入居者」とあるのは「使用者」と、「家賃」とあるのは「使用料」と、同条第3項中「第1項」とあるのは「第63条第1項」と、「入居した日」とあるのは「使用を開始した日」と、同条第4項中「第1項第2号から第5号まで」とあるのは「第63条第1項第2号から第5号まで」と読み替えるものとする。

(準用)

第64条 駐車場の使用については、第54条から前条までに定めるもののほか、第16条第17条第24条第25条第26条本文第27条第1項本文及び第40条第1項の規定を準用する。この場合において、これらの規定中「家賃」とあるのは「使用料」と、「入居者」とあるのは「使用者」と、「入居」とあるのは「使用」と、「市営住宅」とあるのは「駐車場」と、第16条第1項中「第10条第5項」とあるのは「第59条第1項」と、「第41条第1項」とあるのは「第63条第1項」と、第26条中「住宅」とあるのは「駐車場」と読み替えるものとする。

第6章 補則

(市営住宅監理員及び市営住宅管理人)

第65条 市営住宅監理員は、市営住宅及び共同施設の管理に関する事務をつかさどり、市営住宅及びその環境を良好な状況に維持するよう入居者に必要な指導を行うものとする。

2 市長は、市営住宅監理員の職務を補助させるため、市営住宅管理人を置くことができる。

3 市営住宅管理人は、市営住宅監理員の指揮を受けて、修繕すべき箇所の報告等、入居者との連絡の事務を行う。

4 前3項に規定するもののほか、市営住宅監理員及び市営住宅管理人に関し必要な事項は、市長が別に定める。

(立入検査)

第66条 市長は、市営住宅の管理上必要があると認めるときは、市営住宅監理員若しくは市長の指定した者に市営住宅の検査をさせ、又は入居者若しくは社会福祉法人等に対して適当な指示をさせることができる。

2 前項の検査において、現に使用している市営住宅に立ち入るときは、あらかじめ、当該市営住宅の入居者及び社会福祉法人等の承諾を得なければならない。

3 第1項の規定により検査に当たる者は、その身分を示す証票を携帯し、関係人の請求があったときは、これを提示しなければならない。

(資料の提供の要求)

第66条の2 市長は、入居決定者若しくは同居親族又は入居者若しくは同居者が暴力団員に該当するかどうかを確認するため必要があると認めるときは、その必要な限度において、警察署その他関係機関に対し、資料の提供を求めることができる。

(管理の委託)

第67条 市長は、市営住宅の管理上必要があると認めるときは、公共的団体に対し、当該市営住宅又は共同施設の管理を委託することができる。

(敷地の目的外使用)

第68条 市長は、市営住宅及び共同施設の用に供されている土地の一部を、その用途又は目的を妨げない限度において、その申請に基づき、当該申請された用途に使用を許可することができる。

(罰則)

第69条 市長は、入居者が詐欺その他の不正行為により家賃の全部又は一部の徴収を免れたときは、その徴収を免れた金額の5倍に相当する金額(当該5倍に相当する金額が5万円を超えないときは、5万円とする。)以下の過料を科する。

(委任)

第70条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

(施行期日)

1 この条例は、平成18年3月21日から施行する。

(経過措置)

2 この条例の施行の日(以下「施行日」という。)の前日までに、合併前の金光町営住宅管理条例(平成9年金光町条例第27号)、鴨方町営住宅管理条例(平成10年鴨方町条例第173号)又は寄島町営住宅設置及び管理条例(平成10年寄島町条例第1号)(以下これらを「合併前の条例」という。)の規定によりなされた処分、手続その他の行為は、それぞれこの条例の相当規定によりなされたものとみなす。

3 施行日の前日までにした行為に対する罰則の適用については、なお合併前の条例の例による。

(平成19年3月27日条例第17号)

この条例は、公布の日から施行する。

(平成22年3月26日条例第1号)

(施行期日)

1 この条例は、公布の日から施行する。

(平成24年3月28日条例第14号)

この条例は、平成24年4月1日から施行する。

(平成25年9月26日条例第31号)

この条例は、配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律の一部を改正する法律(平成25年法律第72号)の施行の日から施行する。

(平成26年6月30日条例第16号)

この条例は、中国残留邦人等の円滑な帰国の促進及び永住帰国後の自立の支援に関する法律の一部を改正する法律(平成25年法律第106号)の施行の日から施行する。

(令和2年3月18日条例第12号)

この条例は、令和2年4月1日から施行する。

(令和5年12月26日条例第31号)

この条例は、令和6年4月1日から施行する。

別表第1(第2条の2関係)

名称

位置

浅口市営鴨東住宅

浅口市鴨方町鴨方21番地1

浅口市営地頭上住宅

浅口市鴨方町地頭上328番地

浅口市営六条院住宅

浅口市鴨方町六条院中643番地

浅口市営六条院東住宅

浅口市鴨方町六条院東3070番地1

浅口市鴨方町六条院東3008番地2

浅口市営沼住宅

浅口市金光町須恵92番地1

浅口市営花の木住宅

浅口市金光町地頭下241番地1

浅口市営安広住宅

浅口市寄島町10845番地

浅口市寄島町10821番地

浅口市寄島町10832番地1

浅口市営小池原住宅

浅口市寄島町15900番地

浅口市寄島町15891番地1

浅口市営夏目住宅

浅口市寄島町7605番地1

浅口市営中新開住宅

浅口市寄島町12155番地130

別表第2(第60条関係)

名称

設置場所

駐車場使用料月額

浅口市営沼住宅

浅口市金光町須恵92番地1

1区画当たり 1,500円

浅口市営安広住宅

浅口市寄島町10845番地

1区画当たり 2,000円

浅口市寄島町10821番地

浅口市寄島町10832番地1

浅口市営夏目住宅

浅口市寄島町7605番地1

1区画当たり 2,000円

浅口市営中新開住宅

浅口市寄島町12155番地130

1区画当たり 2,000円

浅口市営住宅条例

平成18年3月21日 条例第163号

(令和6年4月1日施行)

体系情報
第10編 設/第5章
沿革情報
平成18年3月21日 条例第163号
平成19年3月27日 条例第17号
平成22年3月26日 条例第1号
平成24年3月28日 条例第14号
平成25年9月26日 条例第31号
平成26年6月30日 条例第16号
令和2年3月18日 条例第12号
令和5年12月26日 条例第31号